睡眠時無呼吸症候群について

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に繰り返し呼吸が止まる疾患です。
健康面に、以下のような影響があります。

  • 睡眠の質を下げ、日中の眠気やだるさが生じ、パフォーマンスが低下します。
  • 高血圧、糖尿病、心筋梗塞、不整脈、脳卒中(脳梗塞、脳出血)などのリスクが増えます。
  • 「うつ」との関連も指摘されています。睡眠時無呼吸症候群を放置するとうつになるリスクがあがる、うつを発症していると睡眠時無呼吸症候群になりやすいという報告があります。

症状としては、いびき、呼吸が止まる、何度も目が覚める、熟睡感がない、日中の眠気などがありますが、自分自身で気づきにくいという特徴があります。
日本で数百万人以上の潜在患者がいると推定されますが、治療を受けているのは10%程度にすぎないと言われています。
主な発症の原因は、肥満、顎が小さいこと、などです。

検査・治療について
自宅で簡易検査を行うことができます。簡易型アプノモニターという装置を配送で受け取り、装着して一晩睡眠をとり、返送していただきます。
数日から1週間程度で結果が出ます。
結果により、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)による治療が可能です。

治療により、以下のような効果が期待できます。

  • 睡眠の質が上がり、日中の眠気やだるさ、パフォーマンスが改善します。
  • 将来の高血圧、糖尿病、心筋梗塞、不整脈、脳卒中(脳梗塞、脳出血)などのリスクを減らします。

費用について
検査、治療ともに保険適応です。月数千円程度の自己負担となります。

その他
CPAPの適応にならない場合は、精密検査(専門病院での1泊入院)、マウスピースによる治療が可能な場合があります。
その他、原因として口・鼻の中の構造の問題(扁桃腺や口蓋垂が大きいなど)もあり、耳鼻科や歯科、呼吸器内科の受診が有効な場合があります。

気になる症状がある方、日中の眠気やだるさがある方、家族にいびきや呼吸の停止を指摘された方など、まずはお気軽にご相談ください。
「うつ」の症状を伴う方も、総合的に診断や治療が可能ですので、ご相談ください。

院長 河野敬明

心と眠りのクリニック中野
〒164-0001 東京都中野区中野 3-36-12 SK中野ビル6F
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精神科・心療内科・老年精神科